2018年私的楽曲十選

新年あけましておめでとうございます。初めまして、juicy_lily_sexと申します。

ここ数か月、物を書くオタクに感化されながらも文才皆無の自分は特に何もしようと思わなかったのですが、年末年始の不摂生がたたって体調が終わってしまったのでまた物でも書くかという運びになりました。しょーもない駄文ですが、家の天井照明の写真をツイッターにあげるくらいしかやることがなくなった時にでもお付き合いいただければ幸いです。

今回は年末からやろうと考えていた2018年楽曲十選です。本当は『ゆく年くる年』の放送が始まるまでにこれとラーメン十選をまとめ上げて年越しそばを啜るのが昨年の目標だったのですが、無事親族対面泥酔部となったので2019年を迎えてもなおタラタラ書いていきたいと思います。

*1月9日頃に自慢のXPS13が突然心停止し、購入以来4回目のマザボ交換の運びとなったため1月終わりになっても記事ができませんでした。期末試験がワロタになったので免除試験前でも好き放題やります。

几帳面なオタクは2018年の楽曲をしっかり年内にまとめており、いくつか挙げたい曲が既に選ばれていたため、「最も気に入った曲」というよりは「印象に残った曲」くらいのテイストで選びました。

 

1.アルカテイル - 鈴木このみ

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2018年発売のPCゲーム『Summer Pockets』OP曲です。『Rewrite』以来のKey作品の主題歌に鈴木このみさんが抜擢されたことは良い意味で驚きました。Key Sound Lebelが作る曲はどれも長年にわたって愛されるようなものが多いような気がします。また、彩菜、Liariya、Rita、多田葵水谷瑠奈やなぎなぎといった、ゲーソン界では勿論のことアニソンにおいても第一線で活躍するシンガーが楽曲を担当しています。既にアニソンジャンルにおいて活躍している鈴木このみさんがここに選ばれたことは、中1の頃から鍵っ子を拗らせ続けてきた自分にとっては嬉しい限りです。

ピアノソロから流れるように始まるイントロからAメロの頭で、青い空と海原に風が抜けていく爽快感を得られるだけで既にこの曲は偉いです。「鳥の詩」を手掛けた折戸伸治ここにありといった感じです*1

現場で聴いても気持ちの良い曲です*2が、ゲームの舞台でもある夏の瀬戸内の離島で聴くのを一度やってみたいです。持論ですが、ある特定の楽曲を、ある特定の場所・時・天候で聴くことは楽曲好きとしてはこの上ない快楽だと思っています。「この曲をこの場所、この時間に聴くためだけに一人旅に出る」ってフレーズだけで妙に高ぶるものを感じずにはいられません。18切符とウォークマン片手に在来に揺られながら美味いもの食べて暖かい温泉入って曲を聴く、今すぐにでもこれになりたいです。

*鍵の者ぶっていますが、肝心の『Summer Pockets』をプレイしていないので歌詞の考察ができません。夏がやってくるまでには終わらせたいと思いますが、冬や春は寒すぎて全くやる気にならないジレンマに陥っています。

歩き続ける事でしか 届かないものがあるよ

今も温かな手のぬくもりを探し続けている

いくつもの優しさを繋いでも 辿り着けないから

今も何度でもボクは 夏の面影の中

繰り返すよ

 

2.It's you - PassCode

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ラウドロックとかEDMとか色々ぶち込んだ楽曲でオタクをぶっ飛ばしていくPassCodeの新曲です。映画『賭ケグルイ』のOPタイアップやZeppツアー開催など名実ともにメジャー方向へ伸びているグループですが、「AXIS」や「Club Kids Never Die」のようなゴリゴリの楽曲の中に「Seixe the day!!」みたいな比較的純張りのガールズバンド曲が混じっていて、どちらかというと後者の方が自分の好みのようです。

この曲のPV、初めは夕方の海岸をバックに両側に木の枠が画面を埋めているのですが、カメラが少しずつ中央の椅子に寄って行くにつれて枠が引いていき、最後には女性(南菜生)が正面の海と向き合う。地味ですがなかなか秀逸な演出です。あらゆるPRにおいて常に自らの世界観を崩さないタイプのグループですが、こういうところにもこだわりを感じます。去年は10月になぜか石川まで行ってとぅないやいやいやいやいやいになりましたが、たまにははんなりするのもいいでしょう。余談ですが、巨大構造物一派としては「Tonight」のPVはどこで撮影してるのかがありえん気になります。

開かれた この世の中で

遠い海の向こう 進んでく

感覚灯して また消えては

繰り返す鼓動廻って

未来を描いてゆけ ずっと

 

 

3.透明声彩 - YuNi

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いわゆるVtuber楽曲で選ぶならこの曲です。キズナアイのようなVtuberが自分の楽曲をガンガン世に出していった年だったような気がします。ただ、自身のVtuberに関する知識はほぼゼロに等しいのでiTunesランキング上位に上がってくる楽曲を漁ってたらたまたま見つけただけです。Vのオタクさん、ごめんなさい。

YuNiは「Virtual Singer」と称し、歌ってみたコンテンツを中心に楽曲中心の活動を行っているそうです。中音域が自然で気持ちの良い伸び方をするので、楽曲がハマれば完成度は群を抜いています。反対に高音域などはまだまだ辛そうなところがあるのですが、動画毎に向上がみられるので今後に期待してます*3。以下の楽曲がお気に入りです。

【生きろ】命に嫌われている。 歌ってみた - YuNi - YouTube

1月2日の夜にNHK「バーチャルのど自慢」を眺めていたのですが、YuNiが伊藤由奈の「Precious」をカバーしてるのを聴いたときには、流石に2秒で潜水服着込んで鹿児島湾に飛び込みました*4。小3の時から加藤愛さん推しなので早く海底に沈んだウェディングドレスをサルベージするためのクラウドファンディングを開始したいです。

世界中が味方じゃないから

孤独な命で 今 歌を歌うんだ

透明な声は きっと からっぽじゃない

向かい風 強く打たれて

竦んだ脚を叩いた

どんな暗闇も超えて進む力を見出したい

 

 

4.Untitled Puzzle - 石原夏織

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石原夏織さんの1stシングル「Blooming Flower」のカップリング曲です。

浅いオタクなので石原夏織さんのソロデビューが2018年だったことを割と最近知って驚いていました。ゆいかおりStylipSで馴染みの深い声優さんですが、1stアルバムの「Sunny Spot」は既存のユニットの枠にはまらない幅広い楽曲が収録されており、アルバム全体として非常にレベルの高いものとなっていたように感じます。自分が2018年で5枚アルバム挙げるなら間違いなく入ってきます。今年一回くらい単独行きて。

「Untitled Puzzle」は金崎真士作曲。AZALEA*5「ときめき分類学」、原由実「「「好き。」と言われるまでの5分間」、Pyxis「Shiny day」といった推し曲が多い作曲家さんです。本曲も石原夏織さんの透明系の声によく合う綺麗な楽曲です。こういう楽曲を幼少期から聴いてすくすく育てば何処に出しても恥ずかしくないオタクが生まれるでしょう。一行矛盾の誕生です。

「エンドロールだなんて まだまだいらない」

絶えず困難あるけれど

星数の可能性を抱きしめ 突き進もう

 

5.ハウリング - 牧野由依

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この曲は牧野由依さんのミニアルバム『WILL』に収録されたものです。牧野さんは2017年7月のライブ中に喉を傷めてからアーティスト活動を休止し、その期間を経て発表されたのがこのアルバムです。アニメ『サクラダリセット』のOP曲「Reset」のアカペラバージョンや「Colors of Happiness」のダンスフロア風Mixなど、これまでにはなかったようなジャンルを取り込んでいる点で特に印象に残るアルバムだったように思えます。このままの曲順でライブやったらすごいことになりそうです。

この曲、kz(livetune)が書き下ろしたもので、得意のフューチャーベースにメロディーが動き回って同じところに絶対に戻ってこない凄まじい強度を誇っています。中島愛さんの「Transfer」みたいにkzの楽曲構成は一度乗っかったらそのまま空まで吹っ飛んでいきそうな疾走感がありますね。ぜひこの曲もDメロを聴いてください。一緒に落ちサビ入る前までに大気圏突破しましょう。

 明日へと響かせたくて

君と巻き起こしたいこのハウリング

未来までこの声を届けたいから

作り上げたこの共鳴を

少しずつ大きくしていこう

 

 

6.残像のアヴァロン - 中島愛

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中島愛さんの4枚目のフルアルバム『Curiosity』も2018年に特に印象に残るアルバムの一つでした。収録された12曲すべてに異なる作曲家が楽曲を提供しており、アニソンの枠に収まらないような豪華なポップミュージックを展開している一枚です。

タイトル*6からしバチバチオタクソング感がにじみ出ているこの曲、頭出しから落ちサビの転調カタルシスまで完全に王道のアニソンという感じの曲ですが*7、なんのタイアップでもないというところも最高です。作詞作曲は、欅坂46サイレントマジョリティー」「不協和音」を手掛けているバグベア。WUGでは「プラチナ・サンライズ」と並ぶ個人的推し曲の「Into The Light」を提供している音楽ユニットです。

中島愛さんは、3年間の休止期間後に発表された「ワタシノセカイ」くらいから少しずつ音源を集めていましたが、声優の枠を超えて歌手としてのポテンシャルが頭一つ抜けてるように素人目ながら感じています。オタクにはぜひ一度触れてほしいアーティストの一人です。

手をのばせばそこに 

絶望が泣いていた 

辿り着くべき最後の場所

残像のアヴァロン

愛だけを求めていた

私のこの全てを賭けて 守ってみせるよ

 

 

7.ピーターパンシンドローム -アニメ Re:アレンジVer.- - μ(上田麗奈

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原曲が収録されたゲーム『Caligula -カリギュラ-』は2016年発売なので正確には2018年の楽曲ではないのですが、アニメアレンジのアルバムが2018年に発売されていたので強引に入れました。

作曲は40mP。カリギュラは登場人物であるサウンドコンポーザーたちの楽曲を著名なボカロPが描き下ろしで制作しているところが特徴的なゲームです。他にはDECO*27、蝶々P、cosMo@暴走P、みきとPなどが楽曲提供しているので他の曲もぜひ聴いてもらいたいコンテンツです。原作未プレイですがメガテンとペルソナで育ってきた人間としてはこの手のジュブナイルRPGは興味をそそります。

イントロで既に天井に突き刺さりそうになりますが、個人的には歌詞と上田麗奈さんの細いながらも芯のある声が上手くマッチしているところが気に入ってます。『自己中心的』『無責任』『反抗的』『依存的』『怒り易い』『ずる賢い』『承認欲求』。思春期を経て大人となり社会的な束縛感・孤立感・劣等感を抱えた今の自分が、無邪気に自分の無限の可能性を信じていた子供の頃への逃避願望を露にする*8。ちょうど自分の年代の人間にはぶっ刺さります。人生、辛すぎ...

他人と同じ自分を認めたくなくて

見えないフリで都合よく目を閉ざしたら

大人になれず 子供のままで

死ぬまで夢を見たい 

 

 

8.セツナ Ring a bell - 内田真礼

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さすがに2018年に『Magic hour』を聴いていない人類はこの惑星上にはいないと思うのでわざわざ自分が言及するほどではないような気がしたのですが、MVがめちゃ自分好みだったので差し込んでおきました。車のテールライトが流れるエフェクトが夜の都会を疾走する感じが出ていてとても好きです。中島愛さんの「サタデー・ナイト・クエスチョン」のMV*9が完全にフラッシュバックしました。曲はワンフレーズで田淵智也ですね。内田真礼さんはこういうテイストの曲が10曲にひとつくらいありますが、その辺が自分のツボです。

また余談ですが、内田真礼さんの楽曲の話をするときに「c.o.s.m.o.s」を挙げる人がもしいらっしゃったら名乗り出ていただけると幸いです。酒を担いで飛んでいくので「c.o.s.m.o.s」の話をしましょう。

どこか銀河の果てで恋した二人に重ね合わせようとしても

いくら待っても会えないってわかっているから

行くあてのない私 ひとりぼっち

飲めもしないコーヒー もったいないから捨てらんないし

どちらが買ったかわかんないあの本もまだ棚に並んでるし

きっとふとしたタイミング 閉まっていた記憶がawaking

体温はふわっと上がる

 

 

9.『Ballet Mécanique』- やくしまるえつこ+砂原良徳 

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4年位前に相対性理論の楽曲を聴いていた時期があったのですが、最近になってやくしまるえつこさんの楽曲をまた聴きだしたところです。にわかにやくしまるえつこさんの独特の世界観を言語化するなど無理な話なのですが、よくわからない電子音と小さいのに低音が響くよくわからない歌声に惹かれています。1,2年前に訪れた金沢の21世紀美術館の展示の中に提供の楽曲を用いたアートがあったのですが、全くわけがわからないながらも小さな展示室でじっとその曲を聴いていた記憶だけがあります。

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やくしまるえつこ『わたしは人類』 わからん。

この曲はイントロを聴いて完全に坂本龍一じゃんとなったのですが、1986年発表のアルバムに収録されていた同曲をカバーしたものらしいです。もしかしたら原曲の音源を持っているのかもしれませんが、坂本龍一の曲とタイトルが一致するほど精密な頭を持ち合わせていないので真偽のほどは不明です。最近坂本龍一って何やってるんだろ...

*配信限定曲なのですが、どうやら歌詞が公開されていないようです。

 

 

10.ダーリン - XX:me

 

2018年一番好きなアニメでした。思うことはここには書ききれないです。

君の肩越し 飛行機雲が

やわらかく描かれる 美しい刹那

ちゃんと目を見て 言うと照れるけど

"生まれて めぐり逢ってくれて

ホント ありがとう"

 

 

この記事を書き始めたのが1月3日なのですが、現在2月8日です。やっぱり文章書くのは向いてませんね。

書ききってみるとわざわざ自分が言及する必要のない曲も結構ある気がするのでまた気が向いたら楽曲所感書きたいと思います。

それでは。

 

*1:折戸本人は「Light Colors」や「Philosophyz」のようなテクノ調の曲を得意とするそうですが。

*2:2018年、現場でこの曲を3回聞く機会がありましたが、アニサマでやられたときはさすがにひっくり返りました。浅いオタクでも予習くらいはしてほしいですね。

*3:演者ごとに「ハマるゾーン」みたいなものは広かれ狭かれそれぞれ存在すると思っています。なので、「アスノヨゾラ哨戒班」のような曲を誰にでもカバーさせる風潮があまり好みではありません。無理に絞り出した音は普通に辛そう。

*4:泳げません

*5:これ「アゼリア」って読むらしいね。

*6:アヴァロンといえばアーサー王伝説アーサー王が眠る島の名前。僕はエスコンZEROを思い出します。

*7:改めて歌詞見直してもシリアス系1クールSF物のOP感すごいね。

*8:詳しいことは分からないのですが、ピーターパン症候群は男性にしか見られない症状らしいですね。

*9:

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